引越しをしたら、住所変更をお忘れなく

引越しをして住所が変わったら、登記簿の住所を変更するのを忘れないようにしましょう。

不動産の所有者や、会社の代表者の住所は、登記簿に記録されています。

この住所は、住民票の住所が変わっても、自動的に変更されません。

ご自分で法務局に行って手続をするか、司法書士にご依頼いただくこととなります。

不動産登記簿の住所変更

土地や建物の登記簿には、その所有者の住所と氏名が記録されています。

引越しをしたら、変更の履歴のわかる住民票か戸籍の附票を取得して、法務局で住所変更の手続をします。

長年にわたり、住所変更を忘れていると、困ることがあります。

なぜならば、住民票には、自治体での保存期間が決まっています。住所が変わってから、5年を経過すると、旧住所の住民票は廃棄されてしまい、証明書を交付してもらえないことがあります。

また、海外へ転勤され、住所も海外へ移されたときには、日本の住民票では変更の履歴が確認できなくなります。

会社名義で所有している不動産がある場合も同じです。

社名や本店所在地が変わったら、会社の登記簿を変更するだけではなく、不動産の登記簿も変更することが必要です。これらは、法務局では自動的に処理されません。

令和8年までに、住所変更の登記が義務化される予定です。

不動産の所有者に対して、住所等の変更日から2年以内に法務局で手続をすることが義務となります。正当な理由のない申請漏れには罰則が予定されています。

土地の登記簿の住所が長年にわたって変更されていないために、登記簿を見ても所有者と連絡がつかなくなり、公共事業や災害復旧が円滑に進まないためです。

会社の登記簿の住所変更

会社や法人の登記簿には、役員の住所と氏名が記録されています。

引越しをしたら、14日以内に法務局で変更の手続をする義務があります。

また、株主名簿も更新をしていただくようにご注意ください。

会社の登記簿や株主名簿に、住所が古いままになっているものをよく見かけます。

会社の役員や株主と連絡がとれなくなってしまうと、困るのは会社です。

情報の一元化、改善

住民票と法務局の登記記録が連動していないため、その都度、変更手続が必要となり不便に感じられることと思います。

これは、法務局の記録について、名寄せができていないためです。

現在、住民基本台帳ネットワークと法務局の管理する記録(不動産登記システム、商業法人登記システム)の連携が予定されています。

これにより、不動産の所有者の名寄せができるようになります。

個人の住所と氏名、会社の社名と本店所在地から、所有している不動産の検索ができるようになり、住所などの変更があったときには、法務局で漏れなく変更ができるようになるものです。

つまり、転居や本店移転等に伴う住所等の変更が簡便な手続で登記に反映されるようになります。

これが完成するのは数年先のことですが、それまでの間は、どこにどのような不動産を所有しているのか、家族で共有して、手続を忘れないようになさってください。

投稿者プロフィール

司法書士 野田啓紀
司法書士 野田啓紀
昭和56年 名古屋市生まれ、京都大学法学部卒業。
大学卒業後、複数の上場企業の管理部門にて、開示業務、株主総会運営、株式事務を中心に、IR、経営企画、総務、広報等に携わる。
平成26年司法書士試験合格後、名古屋市内の司法書士事務所勤務を経て、平成30年10月、司法書士野田啓紀事務所を開業。地元密着で、相続・認知症対策のコンサルティングに注力する。
令和3年1月、愛知県内で五つの司法書士事務所を統合して、グラーティア司法書士法人を設立し、代表社員に就任する。
ウェルス・マネジメントを深めて、個人や中小企業オーナー向けに、相続、認知症対策、事業承継やM&Aに関与する。税理士、不動産業、寺社と連携し、遺言書、任意後見契約、家族信託の利用を積極的に提案している。
また、自身も、司法書士事務所の承継に取り組む。
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