住宅ローンの相続

住宅ローンの返済期間中にお亡くなりになった方の相続の話です。

遺産を相続するときには、不動産のみならず、住宅ローンの債務も引き継ぐことになります。

多くの場合は、住宅ローンを契約するときには、団体信用生命保険(団信)に加入されるため、残債務を引き継がずに、住宅だけを相続することができるでしょう。

団体信用生命保険とは

団体信用生命保険(団信)とは、住宅ローンの返済中に万が一のことがあった場合に、保険金により残りの住宅ローンが弁済される保障制度です。

住宅ローンの借主が、死亡、障害、がん、要介護認定等になったとき、保険金が給付され、その保険金で住宅ローンの残債務に充当する仕組みです。

病気や事故で、ローンが払えなくなったときのための保障です。

しかし、団体信用生命保険(団信)も、万能ではないところにご注意いただきたいものです。

保障期間には上限がある

住宅ローンの返済中の方には、団体信用生命保険(団信)の契約内容をご確認ください。

団体信用生命保険(団信) には、保障期間が決まっており、たとえば、75歳の誕生日となる月まで、80歳の誕生日となる月まで、というように、年齢で上限が定められていることがあります。

保障期間内に住宅ローンを完済してしまえば問題ありませんが、保障期間を過ぎてから、債務を残して死亡した場合には、団信では支払うことができず、相続人が返済していかなければならないことがあります。

ペアローンになっていませんか

夫婦で住宅ローンを取り組むことがあります。

たとえば、夫婦で一本ずつ、合計二本の住宅ローンの契約があるときは、それぞれが団体信用生命保険(団信)に加入していれば、亡くなったときなどには、保険金で残債務に充当して返済することができます。

夫婦で一本の住宅ローンを借りる連帯債務の場合には、少し異なります。

連帯債務の場合には、主たる債務者が団体信用生命保険(団信)に加入していても、連帯債務者が団信に加入されていないことがあります。

この場合には、連帯債務者の方が先に死亡したとしても、その部分の残債務は減りません。

夫婦連生団信の取り扱いのある金融機関では、連帯債務者も団信に加入でき、夫婦両方に保障が受けられます。

住宅ローンを相続したら

住宅ローンを相続すれば、残債務を支払っていくことになります。

団体信用生命保険(団信)に加入されていれば、手続をして、残債務を返済しましょう。

残債務を返済したら、速やかに、不動産に設定されている抵当権を抹消する登記手続をしてください。

しかし、上記のような事例で、団信が使えなかった場合には、残債務を返済していかなければなりません。

残債務を引き継ぎたくなければ、相続放棄をすることになりますが、この場合には、不動産の権利だけでなく、すべての遺産を引き継ぐことができません。自宅として住んでいたのであれば、退去しなければなりません。

団信に入っているから安心だと思わずに、一度お手元の保障内容をご確認いただくことを

投稿者プロフィール

司法書士 野田啓紀
司法書士 野田啓紀
昭和56年 名古屋市生まれ、京都大学法学部卒業。
大学卒業後、複数の上場企業の管理部門にて、開示業務、株主総会運営、株式事務を中心に、IR、経営企画、総務、広報等に携わる。
平成26年司法書士試験合格後、名古屋市内の司法書士事務所勤務を経て、平成30年10月、司法書士野田啓紀事務所を開業。地元密着で、相続・認知症対策のコンサルティングに注力する。
令和3年1月、愛知県内で五つの司法書士事務所を統合して、グラーティア司法書士法人を設立し、代表社員に就任する。
ウェルス・マネジメントを深めて、個人や中小企業オーナー向けに、相続、認知症対策、事業承継やM&Aに関与する。税理士、不動産業、寺社と連携し、遺言書、任意後見契約、家族信託の利用を積極的に提案している。
また、自身も、司法書士事務所の承継に取り組む。
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