認知症にそなえる
65歳以上の4~5人にひとりは認知症になると予想されています。
なにも準備をしないまま、認知症になると、日常生活のさまざまなところで不都合があります。
今では、認知症患者が保有する資産が200兆円を超えており、次世代への円滑な財産の承継や、経済活動への影響から、国も喫緊の課題として対応に迫られています。
認知症にはなるものとして、そなえる時代です。
認知症になるとどうなるの

認知症になって、意思能力、判断能力が衰えてくると、できないことが増えます。
たとえば、自宅を売って老人ホームに移ろうとしたところ、売買することができなかったということがあります。
また、定期預金を解約しようと思ったら、金融機関から断られて、預金を凍結されてしまったということがあります。
これは一例ですが、このような取引は、法律行為であり、判断能力が十分になければ、することができません。
預貯金がおろせない、保険金が請求できない、家のリフォームができない、遺言書がつくれない、相続の手続ができないなど、本人だけでなく、家族にとっても大きな問題です。
認知症と成年後見制度
認知症になって、判断能力が低下した方を支え、補充するための国の仕組みがあります。
成年後見制度(法定後見)といわれ、家庭裁判所に書類を提出して、裁判所に後見人を選んでもらいます。
先ほどの例で、預金が凍結されてしまった場合、裁判所で後見人を選んでもらい、後見人が手続をするまで、預金を引き出すことができません。
その間、家族の生活費に困ってしまうことがあります。
成年後見人には、家族が希望しても就任できないことがあり、司法書士や弁護士などの第三者が選ばれることも多くあります。
家庭裁判所から選ばれてきた後見人との相性の問題もあります。
たとえば、アパート経営をしているオーナーのところに、不動産経営のことがまったくわからない後見人が選ばれることもあります。
一度、成年後見人が就任すると、ほとんどの場合は、死ぬまでやめることができません。その間、後見人に対する報酬が発生するため、老後の資金計画を見直すことにもなります。
成年後見制度(法定後見)に頼らない認知症対策
グラーティア司法書士法人では、本人や家族の考えを尊重し、できるかぎり成年後見制度(法定後見)に頼らない認知症対策をご提案しています。
これらは、元気で頭もしっかりしているときに、準備しておかなければなりません。
意思能力、判断能力が下がってからでは手遅れで、選択肢がなくなります。
認知症対策を考えるうえで、大切なことがいくつかあります。
- 本人の生活をどのように支えるか
- 家族がどのようにかかわるのか
- 預貯金や証券などの金融資産をどのように管理してくのか
- 不動産をどのように管理していくのか
- 加入している生命保険や医療保険を請求できるようにしておく
- 認知症の方が生き残ったときの相続をどのようにするのか
認知症対策はおまかせください
グラーティア司法書士法人には、成年後見人として活躍する司法書士のほか、認知症対策のコンサルティングを得意とする司法書士が所属しております。
まずはお話をうかがい、家族にとってためになる情報を提供し、最適な方法を提案しております。
なにもそなえることなく認知症や脳梗塞などで判断能力が下がってしまったらどうなるのか、というところから、現状を整理して、お客様といっしょに考えます。